リウマチ患者さんと
そのご家族の皆様へ
リウマチの検査と診断
血液中の赤血球が、試験管の中を一定時間内にどれくらい沈んでいくかを調べます ( 赤血球沈降速度、赤沈 ) 。これは、リウマチの炎症の度合い ( 活動性 ) をみる検査です。正常値は、1時間で男性が10mm以下、女性が20mm以下で、リウマチが悪化するにつれて値が進んでいきます。
リウマチによる関節炎の程度を表すCRP ( C反応性タンパク ) の値を調べます。正常値は0.3mg/dL以下で、炎症が強いと10mg/dLを超えることもあります。
環状シトルリン化ペプチド ( CCP ) とよばれる物質に対する抗体です。ごく早期のリウマチでも血液中にみられることから、早期診断に応用されています。
この抗体が多くみられる患者さんは関節破壊の進行も早いため、強力な治療を行います。
リウマチでは、自分のからだの細胞や組織に対する抗体が生み出されます。その一つがリウマトイド因子で、この値が高いとリウマチ反応が陽性とされ、リウマチが疑われます。
ただし、リウマチ患者さんの約75% で陽性ですが、残りの25% は陰性です。また、肝硬変や慢性肝炎、結核のほか、まれに健康な人でも陽性になることもあり、リウマチ診断に絶対的なものではありません。リウマチの活動性の評価に使用されることもあります。
関節中の滑膜組織からつくられる酵素で、関節炎がひどくなると、その量はより増加します。リウマチ診断の補助に使われ、また治療薬の効果を調べるのに役立ちます。
リウマチの活動期には貧血 ( 赤血球の減少 ) がみられます。また、血清総タンパクとアルブミン値も低下します。反対に、白血球と血小板数は増加し、グロブリン値、アルカリホスファターゼ値が上昇することもあります。
リウマチが長く続くと腎臓の機能が悪くなり、尿にタンパクが出ることがあります。尿検査は、薬の副作用や、ほかに発病した病気 ( 合併症 ) のチェックもできる大切な検査です。
X線検査では、骨が虫食いのように欠けたり ( 骨びらん ) 、関節のすき間が狭くなって骨同士がくっつく状態 ( 強直 ( きょうちょく ) ) などから、リウマチの進行度がわかります。
関節超音波検査は、リウマチの早期診断に使われます。また、個々の関節の炎症の程度を知ることもできます。
CT検査は、首 ( 頸椎 ) や太もも ( 大腿骨頭 ) の病変、間質性肺炎などをみるのに有効です。
MRI検査では、骨の中で起こっている炎症や滑膜の増殖の度合い、骨びらんなどが早くからわかります。
検査の種類 | 正常値 | 目的 |
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血沈 | 20mm以下 ( 女性 ) 10mm以下 ( 男性 ) |
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CRP | 0.3mg/dL以下 | |
抗CCP抗体 | 4.5 U/mL未満 |
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リウマトイド因子 | 15 IU/mL以下 |
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マトリックス メタロプロテアーゼ3 ( MMP-3 ) |
17.3〜59.7 ng/mL ( 女性 ) 36.9〜121 ng/mL ( 男性 ) |
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検査の種類 | 正常値 | 目的 |
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尿タンパク | 陰性 ( − ) |
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検査の種類 | 正常値 | 目的 |
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X線検査 |
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関節超音波検査 | ||
CT検査 | ||
MRI検査 |
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