リウマチ患者さんと
そのご家族の皆様へ
リウマチはどんな病気?
骨と骨とをつなぐ関節は、図5の「正常な関節」のようなつくりになっています。軟骨はクッション、関節液は潤滑油として、関節を滑らかに動かす役割を果たしています。また、関節液は滑膜 ( かつまく ) でつくられます。
滑膜は、薄い膜と軟らかな組織からできています。これらは滑膜組織とよばれ、関節を内側からくるんでいます。リウマチによる炎症は、この滑膜組織から始まり、しだいに軟骨や骨に影響がおよんでいきます。そのため、病気が滑膜組織にとどまっているうちに治療を始めれば、軟骨や骨が壊れるのを防ぐことも可能です。リウマチの早期発見・早期治療が大切な理由はここにあります。
リウマチの炎症が進行すると、滑膜組織からTNFα、インターロイキン1 ( IL-1 ) 、インターロイキン6 ( IL-6 ) などの炎症性サイトカイン ( 炎症を起こす物質 ) や、中性プロテアーゼなどの酵素、活性酸素、一酸化窒素など、炎症を悪化させる物質が次々と生み出されるようになります。このうち、中性プロテアーゼは軟骨を壊すはたらきをします。
また、炎症性サイトカインは、骨を壊す役割をもつ破骨 ( はこつ ) 細胞のはたらきも活発化させます。壊れる骨の量が、日々新たにつくられる骨の量を上回ると、骨が壊れていってしまうのです。
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