バイオ医薬品って?
関節リウマチでは、抗リウマチ薬を中心に、非ステロイド性抗炎症薬 ( NSAIDs ) や副腎皮質ホルモン ( ステロイド ) を補助的に使用することで、炎症や骨破壊、疼痛などを抑える治療が行われます。これら従来の薬は化学的に合成された低分子の医薬品です。
一方、バイオ医薬品 ( 生物学的製剤 ) は、生体が作る物質を使用した薬剤です。最先端のバイオテクノロジーで製造され、高分子で構造が複雑な医薬品です。体内にある炎症や骨破壊を起こす物質に直接作用するため、効果が期待でき、従来の治療薬では効果が不十分な場合などに使われます。
関節リウマチでは、関節を包んでいる滑膜などから、炎症性サイトカインと呼ばれる炎症を起こす物質が作られます。この炎症性サイトカインは、生体内のさまざまな炎症反応を引き起こすだけでなく、骨を壊す細胞や軟骨を壊す酵素などを活性化し、症状を悪化させてしまいます。バイオ医薬品の多くは、この炎症性サイトカインに直接作用することで効果を発揮します。